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【殺人,無理心中】沖縄県名護市 83歳母親を殺害後 60歳息子が自殺

日付	〇2019/7/17

　沖縄県警は2019年7月19日、名護市大北のアパートの一室で17日に母親の大塚益子さん(83歳)と息子の職業不詳・節夫さん(60歳)の遺体が見つかったと発表した。益子さんの顔や上半身には広範囲にわたって複数の殴打痕があり、節夫さんは首をつって死亡していた。遺体発見前、節夫さんは知人に自殺をほのめかす電話をしていた。県警は、節夫さんが母親の益子さんを殺害後に自殺した可能性が高いとみて、殺人容疑も視野に被疑者死亡のまま書類送検する方針。
　17日午後8時10分ごろ、知人から警察に110番通報があった。ドアはチェーンロックがされていた上、ベランダ側の窓も施錠されていた。警察は外部の犯行の可能性は低いとみている。
　警察官が窓を割って入ると、益子さんは布団の上であおむけに倒れていて、節夫さんが首をつっていた。部屋は荒らされた形跡がなく、遺書は確認されていない。また、凶器らしき物は見つかっていない。
　県警は19日、2人の遺体を司法解剖した。節夫さんは窒息死で、益子さんは顔面や腕、腹部などにあざが広がっており、肋骨（ろっこつ）が折れていたが、直接の死因は特定されていない。県警は素手で殴られたり、蹴られたりした可能性があるとみている。親子間のトラブルがあったかなど事件につながる経緯を詳しく調べている。
　現場のアパートは大学に近く、学生が多く住んでいる。遺体が発見された部屋はワンルームで、親子二人暮らしだった。名護市内のアパートから男女の変死体が見つかった事件を受け、近隣住民からは不安の声が上がった。一方、2人を詳しく知る住民はほとんどいなかった。

(同じ階に住む60代男性):
　17日午後9時ごろ、外出しようと部屋を出たところ、規制線が張られた一室の周りに警察や消防が集まっているのを目撃した。「誰が住んでいるかは分からないが、びっくりしている」と言葉少なに語った。

(同じ階の20代女性):
　「前日は警察がたくさんいて、怖くて実家に泊まった。ニュースも流れないので『殺人ではないはずね』と思っていた」と不安を口にした。亡くなった2人かどうか確証はないとしつつ「50～60代男性と高齢女性はいつも一緒に歩いており、仲のいい感じだった」と話した。

(同じ階に住む20代男性):
「親子一緒にいることを見たことはあるが、息子が母を連れて歩いている感じで、特にお互いで話す様子はなかった。怒鳴り声などは聞いたことはなく、トラブルのある様子はなかった」と話した。