【重過失致死】広島県福山市 44歳夫を包丁で刺殺 54歳妻逮捕「殺すつもりはなかった」
【判決】包丁を取り合った際に... 夫を死亡させた妻に執行猶予つき判決

８日午前３時４５分ごろ、福山市野上町にあるマンションで「夫を刺した」という通報が寄せられ、警察官が駆けつけたところ、このマンションに住む会社員、土屋誠さん（４４）が包丁で腹を刺されて倒れているのが見つかり、市内の病院に搬送されましたが、およそ１時間後に死亡しました。

刺したことは認めているものの、「殺すつもりはなかった」と供述しているということです。
凶器とみられる包丁がマンションの部屋で見つかり、部屋に荒らされた跡はないということです。

同署は容疑を殺人に切り替えて調べる。

　ことし３月、福山市の自宅で、取り合った包丁が刺さって夫を死亡させた重過失致死の罪に問われている女に、広島地方裁判所は禁固２年、執行猶予４年の判決を言い渡しました。

土屋富枝被告は、ことし３月、福山市の自宅で自らを傷つけようとして包丁を持ったまま夫の誠さんに近づいた際、包丁を取り上げようとした誠さんが土屋被告の手を引き寄せたときに、包丁を手放さず持ち続けた過失で、誠さんの太ももの付け根に包丁が刺さってしまったことで誠さんを死亡させました。
　２４日の判決で、広島地裁の杉本正則裁判長は、「殺傷能力のある包丁を容易に取り扱い、被害者を死亡させた過失は重大で強い非難に値する」と指摘。
　一方で「太い血管が通る部位にたまたま刺さってしまったという不幸な事情もある」「犯行直後に自ら警察に通報している」などとして禁固２年、執行猶予４年の判決を言い渡しました。