【介護殺人】富山県高岡市 84歳母親を殺害 無職の55歳息子逮捕...「母親を手に掛けた」と110番通報
【判決】母親殺害の56歳被告に執行猶予付きの判決

　逮捕容疑は６日午前７時ごろ、自宅で、母親の美和子さん（８４）を殺害した疑い。同署によると、同日午後１時５０分ごろ、佐山容疑者が「母親を手に掛けた」と１１０番通報した。署員が現場に駆け付けたが、美和子さんはその場で死亡が確認された。

　目立った外傷はないということです。
　警察の調べに対して、佐山容疑者は容疑を認め「口や鼻をふさいで殺害した」と供述しているということです。
　また、佐山容疑者は2人暮らしで、近所の人によりますと、5年以上母親の美和子さんを介護していました。

高岡市の住宅で同居していた８０代の母親の口を押さえつけるなどして死亡させた罪に問われている５６歳の被告に対し、富山地方裁判所は、懲役３年、執行猶予５年の判決を言い渡しました。
高岡市の無職、佐山雄治被告（５６）は、去年６月、自宅で同居していた当時８４歳の母親の鼻や口をラップフィルムで押さえつけるなどして死亡させたとして殺人の罪に問われています。
これまでの裁判で、検察は犯行当時、被告の刑事責任能力は低下していなかったとして懲役６年を求刑し、弁護側は「介護疲れによるうつ病で心神耗弱の状態にあった」として執行猶予付きの判決を求めていました。
１６日の公判で富山地裁の細野高広裁判長は、「被告は犯行後に被害者の身なりを整えて死を悼んだり、犯行前から自首することを決め、みずから警察に通報していることから善悪の理解は十分にできている」として正常な責任能力があったと認定しました。
その上で、「介護疲れなどが原因で不安性パーソナリティーなどの精神障害が認められ、犯行に影響しているため意思決定に対する非難の程度は弱まる」と指摘し、定期的に生活指導などを受ける「保護観察」の付いた懲役３年、執行猶予５年の判決を言い渡しました。