【殺人】愛知県名古屋市 ひきこもりの長男が父親、妹、祖母刺す 祖母死亡、父親意識不明の重体
【判決】名古屋・祖母殺害事件の逮捕男性、鑑定の結果 不起訴に 名古屋地検

　24日午後10時すぎ、名古屋市港区西福田の無職遠藤昇さん（83）方から「息子が包丁で祖母らを刺した」と女性の声で110番があった。
　家族3人が刺され、病院に運ばれたが、遠藤さんの妻好美さん（77）が死亡し、2人が一時重体となった。愛知県警港署は、同居の孫で無職、純容疑者（23）の身柄を現場近くで確保し、25日、殺人未遂の疑いで逮捕した。容疑を認めているという。
　港署によると、純容疑者の父親の会社員（52）と専門学校生の妹（19）が意識不明の重体となったが、妹は治療を受け危険を脱し、3カ月の重傷。遠藤さんと純容疑者の母親、弟の3人にけがはなかった。

純容疑者は24日夜、自分の病気の今後の治療方針について父親ら家族と話し合いをした直後に、突然、暴れだし、包丁で次々に襲いかかったということです。

近所に住む６０代の男性によりますと、事件のあと純容疑者が家を訪ねてきたということで「午後１０時すぎに、インターホン越しに『人を殺したので警察を呼んで下さい』と頼まれました。相手は震えたりすることはなく落ち着いているように感じました。
近所に住む６０代の女性は「家庭内でのトラブルなどは聞いたことがなかった。近所でこんな事件が起きて驚いています」と話していました。

祖母の友人女性：
「（好美さんから）ずっと家の中に、引きこもりという感じとは聞いてましたけど。家にいて全然外に出ないということは聞いてました。親御さんみえるもんだから、おばあちゃん（好美さん）としてはそう口出せれないから、見守るよりしょうがないですよねって言ってた。人並みに立派に働いたりして、人並みのことをしてほしいとは言ってみえたけど」
　2、3年前に仕事を始めたものの、すぐにまた引きこもり状態に…。父親の栄二さんも周囲に相談していたといいます。
近くに住む男性：
「（遠藤容疑者が）内向的で困ってるというぐらいの話を（栄二さんから）聞くぐらいで。人としゃべるのが苦手って感じなんでしょうね。少し悩んでいるみたいなことを一時期言っていたというのはありましたね」
自宅で家族といたところ、突然暴れ出したという遠藤容疑者。

　港署によると、遠藤容疑者は２４日午後１０時ごろ、自宅で妹の背中や脇腹などを包丁で複数回刺して殺害しようとした疑いがある。

司法解剖の結果、好美さんの死因は首を切られたことによる失血死と判明した。妹は包丁で背中や肩などを複数回刺されていた。遠藤容疑者は祖母と妹を襲った後、父親ともみ合いになり、包丁を取り上げられたとみられる。

　名古屋市港区で去年１１月、祖母（当時７７歳）の首などを包丁で突き刺し殺害したほか、父親と妹を殺害しようとしたとして、逮捕された港区の無職の男性（２３）について、名古屋地検は３日付で不起訴処分としました。
　不起訴の理由について精神鑑定の結果を踏まえたとコメントしており、刑事責任能力を問えないと判断したとみられています。
　男性は逮捕後の調べで、妹に対する殺人未遂容疑については容疑を認めていましたが、祖母や父親に対しては容疑を否認していました。