【殺人】福島県いわき市 車内で母子4人刺した後に自殺図る 内縁妻殺害で51歳男逮捕
(続報)13歳で死を受け容れた被害女児の遺書の中身
(続報2)子供3人殺害容疑で男を再逮捕
(続報3)嘱託殺人罪などで男起訴 車内の母子4遺体―福島地検

緑川容疑者は21日正午ごろ～22日午前２時ごろの間、水石山公園駐車場で、吉川美奈子さん＝当時（43）＝の首に、刃物を突き刺すなどして殺害した疑い。
緑川容疑者と吉川さんは同じアパートの隣同士に住み、同居関係にあった。事件は22日未明、緑川容疑者が「人を刺した」と、１１０番通報したことで分かった。停車中の車内からは吉川さんと、その息子の中３・歩夢さん（15）、娘の中２・茅乃さん（13）、同・海音さん（13）の遺体が発見された。死因はいずれも刺し傷。茅乃さんと海音さんは双子の姉妹。
緑川容疑者は事件発覚時、自ら首や腹を刃物で刺して、重傷を負った状態で運転席に座っており、市内病院に入院していたが、31日午前10時前に退院したため逮捕した。調べに対し、緑川容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。
通報で駆け付けた署員には「４人を刺した」と話しており、車の中には血の付いた包丁と短刀があった。同署は吉川さんの子ども３人の殺害にも関与しているとして、当時の状況を追及する。
緑川容疑者は事業に失敗し、多額の借金があり、事件発覚直前にも返済日があったが、履行できなかった。事件に使われた車両は吉川さん名義で、水石山公園に向かう途中、練炭や七輪（しちりん）も購入しており、緑川容疑者が計画的に、無理心中を図った可能性もある。
同署は２月１日午後、緑川容疑者の身柄を、殺人容疑で地検いわき支部に送致し、本格的な取り調べに入る方針。

運転席で通報した50代の男が首や腹の刺し傷から血を流し、意識がもうろうとした状態で見つかり、病院に運ばれた。車内に大量の血があり、複数の刃物が見つかったが、争った形跡はないという。

緑川容疑者と母親は交際しており、借金を苦に全員で死のうとしたとみて調べている。

意識のある状態で1人ずつ殺されていった可能性があるという。

緑川容疑者は「借金があり、生活が苦しかった」と話しているという。

「4人はシートに座った状態で首から血を流していた。微かに息があったのは、白目を剥いて運転席にもたれ掛かっていた男だけです」
　とは県警関係者。唯一の生存者は美奈子さんの内縁の夫（51）で、まもなく4人の殺害を認めた。
「車のそばからは燃え残った練炭の入った七輪も見つかっています。当初はこれで心中を試みたのでしょう。ただ、練炭では死にきれず、男が4人の首元に刃物を刺したようだ。その後に男は割腹自殺を図ったが、傷は腸まで達しておらず一命を取り留めている」（同）
　不可解なのは母子の遺体に“防御創”がないことだ。
「車内で練炭を焚いたものの、遺体から検出された一酸化炭素は意識を失うほどの濃度ではなかった。つまり、被害者には意識があったはずなのに抵抗した様子が窺えず、無理心中ではないわけです。中学生の子どもたちは死を受け容れて順々に殺されていったことになる」

　母子の暮らした自宅からは双子の娘が書いたと思しき“遺書”も発見された。そこには友達への感謝の言葉が綴られていたという。

県警いわき中央署は２０日、吉川さんの中学生の子供３人を殺害したとして、殺人容疑で吉川さんの交際相手の自称住宅リフォーム業、緑川雅孝容疑者（５１）を再逮捕した。
　再逮捕容疑は、１月２１日午後９時ごろから２２日午前２時ごろ、いわき市三和町の駐車場に止めた乗用車内で、吉川さんの長男、歩夢さん（１５）、双子の娘、茅乃さんと海音さん＝ともに（１３）＝の首を刃物で突き刺すなどして殺害したとしている。

緑川容疑者は４人と実質的に一緒に暮らしていた。遺体に抵抗した跡がないことや供述から、県警は事業に失敗して数百万円の借金を抱えた緑川容疑者が心中を図ったとみている。

　福島県いわき市で１月、母子４人の遺体が発見された事件で、福島地検は１２日、住宅リフォーム業緑川雅孝容疑者（５１）を嘱託殺人や承諾殺人の罪で起訴した。緑川容疑者は１月２１日夜～２２日未明、いわき市の公園駐車場に止めていた乗用車内で、知人の吉川美奈子さん＝当時（４３）＝から依頼を受け、中学生の子ども３人の承諾を得た上で、包丁で首を刺すなどして４人を殺害したとされる。