【殺人】鹿児島市 ホテルで3歳長男と2歳長女の遺体見つかる 飛び降りた父親が殺害か...自宅に9歳養子の遺体
(続報)幼児2人殺害疑いで父逮捕 福岡、鹿児島両県警
【判決】3児死亡、父に無期懲役の判決
【控訴審】3児死亡させた父、2審も無期判決

２５日午前、宮崎県内の商業施設でレンタカーが放置されているのが見つかった。借り主が福岡県飯塚市の男性（４１）と分かり、福岡県警が自宅を訪ねたところ、養子とみられる男児（９）が死亡しているのを発見した。
　男性は子ども３人との４人暮らしで、長男（３）、長女（２）とともに所在不明になっていた。２６日朝、宮崎県警から「男性らが鹿児島方面に列車で向かっている」との情報があり、鹿児島県警は各署に手配。同日午後、３人が鹿児島市のホテルに宿泊しているのを確認した。
　同日午後７時すぎ、男性らが宿泊するホテル４階の一室に福岡県警の捜査員が突入したところ、男性がベランダから飛び降りたという。男性は腰や脚などをけがしたが、意識がある状態だった。一室では３歳ぐらいの男児、２歳ぐらいの女児が死亡しており、遺書も見つかった。

　鹿児島県警は２７日、鹿児島の幼児２人について、遺体の状況から殺害された疑いがあるとして捜査していることを明らかにした。遺体が発見されたホテルの４階から飛び降りた父親とみられる４０代の男が関与したとみている。
　また宮崎県内で見つかったレンタカーが今月１８日に借りられていたことも判明。借り主は３人の父親だった。福岡県警によると、車内から未使用の練炭が見つかった。父親が無理心中を図ろうとした疑いがあるとみている。福岡、鹿児島両県警は身元の確認を進めるとともに、２５日に福岡県飯塚市の集合住宅から遺体で見つかった男児の死亡の経緯や男らの足取りを調べている。

住宅には４１歳の父親のほか、９歳と３歳の男児、２歳の女児が暮らしていた。

１日、鹿児島県警は、遺体は田中蓮翔くん（３）と姫奈ちゃん（２）の兄妹だと発表しました。
死因は、首を圧迫されたことによる窒息死で、警察は、男が無理心中を図ったとみて、けがの回復を待って殺人容疑で事情を聴く方針です。
もうひとつの現場が飯塚市の県営団地です。
鹿児島で幼い兄妹の遺体が見つかる前日、小学３年生の田中大翔くん（９）の遺体が見つかりました。

この家族に関して、警察や行政は問題を把握していました。
飯塚市長「（前の居住地である福岡市から）長男に対する暴言・暴力は複数回あった。父と母のけんかが激しく、子供たちの面前ＤＶを心配していると（引き継ぎがあった）」
飯塚市によると亡くなった田中大翔くんの父親らが去年４月に引っ越してきてから１００回以上、面談や訪問を続けてきたということです。
警察は、以前、大翔くんが父親から軽い暴行を受けたとして、これまでに４回、児童相談所に通告していました。
ただ、今回、警察は、大翔くんの死亡の原因は「病死」の可能性があるとしています。
鹿児島県警によると、大けがをした父親とみられる男はまだ事情聴取に応じられない状況だということです。

２人の死亡推定時刻は２月２６日昼頃だったことも判明。虐待が疑われるような痕跡はなかった。
　この事件では、飯塚市の県営団地にある男の自宅でも、病死した可能性がある養子（９）の遺体が見つかっている。

男は子ども２人を連れてレンタカーで宮崎県に移動し、その後、列車で鹿児島方面に向かった。ホテルに滞在したのは２月２４日からとみられる。

ホテルの部屋からは、男が書いたとみられる遺書も見つかった。自身と幼児２人の葬儀を依頼し、自殺をほのめかす内容だったという。

　福岡、鹿児島両県で2月、子ども3人の遺体が見つかった事件で、両県警の合同捜査本部は26日、うち幼児2人への殺人容疑で父親の職業不詳田中涼二容疑者（41）＝福岡県飯塚市＝を逮捕した。
　田中容疑者は鹿児島市内のホテルで2児を殺害後、4階にある部屋のベランダから飛び降りて重傷を負い入院していたが、同日退院。捜査本部は取り調べに耐えられると判断した。
　逮捕容疑は2月26日、鹿児島市内のホテルで実子の蓮翔ちゃん（3）と姫奈ちゃん（2）の首を何らかの手段で圧迫するなどして窒息死させた疑い。

福岡、鹿児島両県で昨年、９歳の養子に暴行を加えて死亡させ、３歳と２歳の実子を殺害したとして、殺人や傷害致死などの罪に問われた無職、田中涼二被告（４３）の裁判員裁判で、福岡地裁（武林仁美裁判長）は１１日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
弁護側は実子２人の殺害を認めた一方、養子の死因は肺炎の可能性が否定できないとして、傷害罪にとどまると主張していた。
起訴状によると、昨年１月から多数回にわたり、福岡県飯塚市の自宅で大翔君＝当時（９）＝を殴ったり蹴ったりして、２月１６日に外傷性ショックで死亡させた上、２月２６日、鹿児島市のホテルで蓮翔ちゃん＝同（３）＝と姫奈ちゃん＝同（２）＝の首を絞めて窒息死させたとしている。

福岡、鹿児島両県で令和３年、９歳の養子を暴行して死亡させ３歳と２歳の実子を殺害したとして、傷害致死や殺人などの罪に問われた父親の無職、田中涼二被告（４３）の控訴審判決で、福岡高裁（松田俊哉裁判長）は２４日、無期懲役とした１審福岡地裁の裁判員裁判判決を支持し、被告の控訴を棄却した。
弁護側は、養子への暴行と死亡の因果関係はないとし、死因は肺炎の可能性を主張。松田裁判長は判決理由で「解剖医は、気管支肺炎も死に影響したが主たる死因は外傷性ショックと説明している。１審判決に合理的な疑いは生じない」と指摘した。解剖医は、当初鑑定書で肺炎とした養子の死因を、外傷性ショックに変更していた。
１、２審判決によると、令和３年１月から多数回、福岡県飯塚市の自宅で養子の大翔君を暴行し、２月１６日に外傷性ショックで死亡させた。逃亡中の２６日に鹿児島市のホテルで、３歳の蓮翔ちゃんと２歳の姫奈ちゃんの首を絞めて窒息させ殺害した。