【介護,無理心中】福岡市西区　88歳母、70歳娘心中か「娘の介護大変」相談

　母親の持ち物や自宅からは「ご迷惑をおかけします。自殺します」などと書かれた遺書が見つかった。母親は約1カ月前から、施設関係者に「介護を続けるのが大変で将来が不安。金銭面も心配だ」と相談していたという。
　署や施設関係者によると、施設では寝たきりの利用者に対し、定期的に体位変換やおむつ替えを実施。16日午前5時～5時半、看護師が2人の部屋を訪れた際に異変はなかったという。施設長の男性は「スタッフもショックを受けている」と話した。
　公園で母親を発見した近所の男性は「包丁がおなかに刺さり、座った状態で血だらけだった。普段静かなところなのに」と話した。近所の70代女性は「娘を一生懸命看病した末の事件かと思うと、切なくいたたまれない」と声を落とした。

佐用子さんは病気で寝たきりの状態だった。公園に倒れていた母親のそばで包丁と「自殺します」などと書かれた遺書が見つかった。2人は佐用子さんの体調悪化を機に、数年前から職員の介護を受けられるこの共同住宅に入居。母親は1カ月ほど前から職員らに「このまま介護を続けていくにはどうしたらいいのか。お金も大丈夫か」などと将来への不安を漏らしていたという。