【介護,殺人,死体遺棄】福岡市西区 80代の両親遺体を業務用冷蔵庫に遺棄 無職の59歳次男逮捕
(続報)次男、父親殺害容疑で再逮捕「アニメのいい場面で呼ばれイライラ」
(続報2)次男、母親を殺害容疑で再逮捕
【判決】両親殺害の罪で次男に懲役30年

事件の現場となったのは、福岡市西区にあるかつて酒店を営んでいた住宅。
6月29日、この家に住む松本容疑者と両親の安否確認を求める通報が親族から寄せられた。
これを受け警察官が家の中を調べたところ、ガラス扉の全面にテープが貼られ、異臭がする業務用の冷蔵庫を発見。
そこで中を確認した結果、男性と女性が重なるようにして死亡しているのが見つかった。
2人は松本容疑者の父・博和さん（88）と母の満喜枝さん（87）だった。
警察は姿を消した松本容疑者が何らかの事情を知っているとみて行方を追っていたが、7月4日、京都市内のホテル駐車場で逮捕した。

福岡から在来線を乗り継ぎ、遠く山形県など東北地方にまで逃走していたことがわかった。
調べに対し松本容疑者は姿を消した理由について、「現実から逃避したかった」と話しているという。
松本容疑者は両親の殺害も認める供述をしているということで、警察は一連の犯行動機などについて調べを進めている。

死因はいずれも不詳で、６月２１日頃に死亡したとみられている。

次男は同２３日夕、自宅付近で自転車に乗る姿が目撃されていたという。

　福岡市西区の住宅で６月、冷蔵庫の中から夫婦の遺体が見つかった事件で、福岡県警は２５日、父親を殺害したとして、同居する次男の無職松本淳二容疑者（５９）を殺人容疑で再逮捕した。捜査関係者によると、松本容疑者は「アニメのいい場面のとき、父親に介護で何回も呼ばれてイライラしていた」という趣旨の供述をし、容疑を認めているという。

松本容疑者は６月２０日夜頃、自宅で、父の博和さん（８８）の首をコードで絞めて殺害した疑い。司法解剖の結果、博和さんの死因は不詳だったが、現場の状況などから県警は窒息死と特定した。
　松本容疑者は、博和さんからトイレの介助で呼ばれるなどしており、「両親の面倒をみることに嫌気が差した。こんな生活が続くなら殺したほうがいいと思った」と話しているという。

冷蔵庫は透明のガラスケースで、中が見えないようにテープが張り巡らされていた。

　福岡市西区の住宅で６月、冷蔵庫の中から夫婦の遺体が見つかった事件で、福岡県警は１５日、夫婦と同居していた次男で、すでに父親への殺人容疑などで逮捕している無職松本淳二容疑者（５９）を、母親に対する殺人容疑で再逮捕した。

松本容疑者は６月２０日夜頃、自宅で、母親の満喜枝さん（当時８７歳）の首を電気コードで絞めたうえ、冷蔵庫に押し込み、翌朝頃までに窒息死させた疑い。松本容疑者は「父親を殺しているのを見られたので殺した」と容疑を認めている。司法解剖では、満喜枝さんの死因は不詳だったが、県警は、松本容疑者の供述や検証などから窒息死と特定した。

　福岡市の自宅で２０２１年６月、同居する両親を殺害し、父親の遺体を業務用冷蔵庫に遺棄したとして、殺人と死体遺棄の罪に問われた松本淳二被告（６０）の裁判員裁判の判決が６日、福岡地裁であった。鈴嶋晋一裁判長は「犯行態様は相当悪質だ」として懲役３０年（求刑無期懲役）を言い渡した。
　鈴嶋裁判長は、松本被告が父親からトイレの介助を頼まれ、趣味の時間が削られることに不満を爆発させたとし、「動機に酌量の余地はない」と指摘。目撃した母親も殺害し、遺体を見たくないという理由で冷蔵庫に入れており、「理不尽というほかない」と非難した。
　弁護側は長年引きこもっていた松本被告について、精神障害の疑いがあるなどと訴えていたが、鈴嶋裁判長は「刑事責任を左右するほどの事情ではない」と述べた。
　判決言い渡し後、鈴嶋裁判長は「お父さん、お母さんが、どういった思いで、あなたと暮らしてきたか考えてほしい」と語り掛けた。
　判決によると、松本被告は２１年６月、福岡市西区の自宅で父博和さん＝当時（８８）＝の首を絞めて殺害し、遺体を自宅兼店舗にあった業務用冷蔵庫に遺棄。母満喜枝さん＝同（８７）＝も首を絞めて冷蔵庫に閉じ込め、殺害した。