【殺人】石川県小松市 75歳母親を包丁で刺殺後、自ら公衆電話から通報 39歳息子逮捕「長年恨みがあった」
【判決】母親殺害の男に懲役12年

山下容疑者は、２７日午前１０時３０分ごろ、ＪＲ粟津駅前の公衆電話から「母親を殺した」と警察に通報し、母親の山下充瑠さんの住宅で、高齢の女性が意識不明の状態で見つかったということです。
その後、この女性は搬送先の病院で死亡が確認されました。
警察は、殺害された女性が山下容疑者の母親の充瑠さんとみて身元の確認を進めていて、容疑を殺人に切り替えて詳しいいきさつを調べています。

　信幸容疑者は自首の際、「母親を殺した」と話してましたが、その後の調べに対し「長年、母親に恨みがあった」と供述していることが、捜査関係者への取材で新たに分かりました。

充瑠さんは玄関で脇腹に包丁が刺さった状態で倒れていたという。また、凶器となった包丁は信幸容疑者が事前に購入したとみられ、計画的に強い殺意をもって犯行に及んだ可能性があることが分かった。

ことし５月、小松市の住宅で母親を刃物で刺して殺害したとして殺人の罪に問われた３９歳の男に金沢地方裁判所は「母親の理不尽な言動に苦しめられてきた境遇には同情できるが、犯行は執ようで残忍だ」として懲役１２年の判決を言い渡しました。

裁判で検察が懲役１５年を求刑したのに対し、弁護側は山下被告が子どものころ精神疾患を抱えた母親から理不尽な叱責や暴力を受け続け、家族もバラバラに別れて暮らさざるを得なくなったことなどが事件の背景にあるとして情状酌量を求めました。
２０日の判決で金沢地裁の大村陽一裁判長は「母親から苦しめられてきた被告の境遇には同情すべきものがあり強い恨みを抱いていたことは十分理解できる」とする一方、「犯行は執ようかつ残忍で母親からの仕送りが滞ったことをきっかけに殺害に至ったことも身勝手で短絡的だ」と指摘して、山下被告に懲役１２年の判決を言い渡しました。