【監禁,遺棄致死】神奈川県川崎市 精神疾患の37歳長男を手錠で4ヶ月拘束 家族3人逮捕...長男死亡、家族3人は鑑定留置
(続報)37歳長男に手錠かけ放置、死亡させた疑い 家族3人を再逮捕

　逮捕容疑は、共謀して昨年５月４日ごろから９月６日までの間、同居する長男の無職男性＝当時（３７）＝の両手足を手錠などで拘束してロープでつなぎ、自宅からの脱出が困難な状態にして逮捕監禁したとしている。

男は「手錠などを使って外に出られないようにしたことは間違いない」と供述、容疑を認めている。妻は「不法に逮捕監禁したとは思っていない」と供述、長女は「なぜ逮捕されたのかよく分からない」と供述し、否認している。

監禁されていた場所は排泄（はいせつ）物も処理されなかったという。長男は昨年9月に死亡しており、司法解剖の結果、死因は排泄物に含まれる細菌による感染症だった。同署は保護責任者遺棄致死容疑を視野に捜査している。

9月6日に直樹容疑者から「息子が亡くなった」と同署に通報があり、署員が駆けつけたところ、雄一郎さんは自宅1階の階段付近で服を着ず手錠と足錠をつけて倒れていたという。

長男には精神疾患があったとみられるが、医療機関は受診していなかったという。父親は容疑を認め「外に出して迷惑をかけたくないと思った」と供述しているという。

　現場は木造2階建ての住宅。直樹容疑者の署への説明によると、雄一郎さんは大学生だった17年ほど前から両親に暴力を振るったり、大声を上げたりするようになったという。その際、川崎市麻生区役所に相談し「統合失調症の疑いがある」と指摘を受けたが、医療機関は受診しなかったという。

長男には精神疾患があったとみられ、大学生だった17年前、物を壊したり大声を出したりするようになったということです。
この時、家族から相談を受けた区役所の職員が医師の診断を受けるよう勧めましたが、受診することはなく、長男は家に引きこもる状態になったということです。
そして、去年5月には長男が衣服を身につけずに1人で家から出て警察に保護されたことをきっかけに、区役所から医療機関を紹介されましたが受診せず、その後、監禁するようになったとみられています。
これまでの調べによりますと、監禁が続く中で、長男は2階から転落して頭を強く打ったあと衰弱して死亡したとみられ、父親が警察に通報したということです。

ことし1月、川崎市麻生区で当時37歳の長男を自宅でおよそ4カ月にわたり監禁していたとして逮捕された家族3人について、横浜地検川崎支部は、当時の精神状態を調べる鑑定留置を開始しました。

県警の調べに対し直樹容疑者は容疑を認め、去年雄一郎さんが全裸で外出したことから家に閉じ込めたと供述。
一方、順子容疑者と奈々子容疑者は容疑を否認していました。
一方、横浜地検川崎支部は、2月17日から3人の当時の精神状態を調べるため鑑定留置を始めたと公表しました。
詳しい理由については「明らかにできない」としています。
期間は6月20日までのおよそ4カ月間で地検はこの結果を踏まえて、今後、3人を起訴するか判断することになります。

川崎市の自宅で昨年、精神疾患の疑いがある長男に手錠などをかけ、監禁したとして逮捕監禁の疑いで今年１月、いずれも無職で父親の横山直樹容疑者（７０）、母親の順子容疑者（６６）、姉の奈々子容疑者（３６）の一家３人が逮捕された事件で、神奈川県警麻生署は２１日、保護責任者遺棄致死の疑いで、３人を再逮捕した。全員容疑を否認している。
３人の再逮捕容疑は昨年８月１０日ごろから、自宅で長男の雄一郎さん＝当時（３７）＝が寝たきりになったにもかかわらず、医療措置を受けさせるなどの保護をせず、放置して同年９月６日に死亡させたとしている。
同署によると、雄一郎さんは長年引きこもり状態で、暴れるなどしたため、横山容疑者らは同年５月から９月にかけて両手足を手錠などで拘束するなどしていた。同署が逮捕監禁容疑で３人を逮捕後、横浜地検川崎支部が刑事責任能力の有無を調べるため、２月から今月１９日まで鑑定留置を実施していた。